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B:鶴川の名家・今も残る里山の中の古民家回廊
2020.02.09

B:鶴川の名家・今も残る里山の中の古民家回廊

(鶴川コース)

講師:鶴川インバウンドを考える会

陶山愼治


Bグループは町田から小田急線で2つ目の鶴川駅集合。地元育ちで老人介護施設等の経営をしている陶山さんの案内。
駅から芝溝街道(津久井道)に出て、途中からその旧道に入る。「妙行寺」が左手に見える。新道を造るため参道が短くなり、入口が超急な階段になってしまっている。
鈴木工務店。代々受け継いでいる築150年の茅葺古民家がある。「可喜庵」という。茶室風な趣のある小ぶりな家だ。時々催し場に使用しているとか。
新道に戻って妙行寺脇の坂道を上る。庭の紅白の梅が春を告げている。本堂の蓮の壁画が可愛らしい。南側の真光寺川の谷の向うに三輪の小山の眺望が美しい。裏山を登り切ると西に富士山のてっぺんが白く見える。緑泥片岩の中世の石塔片や五輪塔が集められている場所がある。鎌倉早ノ道に近く義経に関する伝説も数多く残っている。さらに山道に入る。下からは電車の音が聞こえるのだが、この散歩道はとても心地良い。「能ヶ谷空と緑の森公園」さくら広場に出る。去年東京を直撃した台風で、大人3人抱えもある桜が倒れ、切株が痛々しい。
介護施設の悠々園から新興住宅地や家庭菜園の間の道を通って「能ヶ谷神社」へ。
鶴川第2小の前を通って築153年の「みんなの古民家」前に出る。最近、茅葺の屋根を葺き替えて、小屋根と屋根中央の金属板の意匠がモダンな印象を与えている。当主・石川さんと息子さんが民泊事業を始めて“刀剣女子”の聖地になっているという。
白洲次郎・正子の旧邸宅である茅葺の「武相荘」。引っ越し時の昭和17年、近くには7軒の農家しかなかったという。和風の農家を洋風に、とっても優雅に素敵に暮らしていた様子がうかがわれる。ここで、武相荘監修のお弁当の昼食。
「香山園(かごやまえん)」に出る。旧神蔵家の邸宅。明治期より神蔵中風灸治所として、月1回全国から患者が集まったという。現在の建物は「瑞香閣」といい、明治39年鈴木工務店が建てた。平屋純和風の書院造り。136坪。広い池泉回遊式庭園があり、奥に横穴古墳群や小円墳もある。私設美術館だったが最近市に移管されたらしい。駅に戻って終了。
近頃「サステナビリティ」という言葉を目にする。「持続可能性」と訳されるが、地球規模の資源の枯渇が問題視され、その反省から使い捨てのライルスタイルからの変換の概念である。今日の4軒の古民家はまさにこの精神の具現である。町田の地に皆が利用できる形で残されたのは誇らしい。うららかな良い一日だった。
(N K写真:小川峰文ほか)
2020.02.09 09:02 | 固定リンク | フットパス