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他のまちのフットパスをみてみよう あしかがフラワーパークと足利学校・鑁阿寺
2025.04.30
[講師:みどりのゆび 小林 道正]

満開の“大藤”を堪能しました



4月30日(水) 天気:晴 参加者:11名


あしかがフラワーパーク遠景(写真:小林)

 足利市は関東平野の北端、渡良瀬川の清流や緑豊かな山々に囲まれ、豊かな自然と歴史•文化が調和した街です。大藤で有名な「あしかがフラワーパーク」では四季折々の美しい花々が咲き誇り、日本最古の学校である「足利学校」や、室町幕府を開いた足利氏ゆかりの「鑁阿寺(ばんなじ)」など歴史的な史跡が数多く残っています。


JRあしかがフラワーパーク駅

 足利市へのアクセスは自家用車が便利ですが、駐車場周辺がたいへんな渋滞になります。シーズン中には直通列車が東京、新宿、八王子、神奈川などから運行されることもあります。今回は新宿駅を起点として、往路はJR湘南新宿ラインとJR両毛線を、復路は東武伊勢崎線とJR湘南新宿ラインを利用しました。


あしかがフラワーパーク・大藤棚


あしかがフラワーパーク・白藤

 房の長さは1.8mにもなるそうです。風に吹かれながら雅で甘い香りを漂わせていました。園内の歩道は身動きがとれないほどの混雑でしたが、色とりどりの藤の花に感動しました。


足利学校・外濠前

 JR両毛線を一駅乗り、足利学校へ移動しました。この足利学校は「日本国最古の学校」として足利市民の「心の拠り所」となっています。創建は諸説ありますが、確かな事実としては1439年に関東管領上杉憲実が再興したと伝えられています。16世紀半ばにはフランシスコ•ザビエルによって「日本国中最も大にして、最も有名な坂東の大学」と世界に紹介されました。施設は孔子廟、学問所、書物(国宝)を保存する図書館などがあります。最近の話題はゲーム「刀剣乱舞」で有名になった「山姥切国広」という日本刀です。堀川国広が安土桃山時代にここ足利学校で鍛刀したと伝えられています。今年になって個人所蔵だったものを足利市が約3億円で購入しました。一般公開が楽しみです。


足利学校・孔子廟前

 次は足利学校から徒歩で5分の鑁阿寺(ばんなじ)です。足利尊氏の父貞氏が建立したと伝わります。鎌倉時代に足利氏の館として築かれた真言宗大日派の本山です。本尊は大日如来で、本堂は国宝に指定され、市民から「大日様」と呼ばれ親しまれています。


鑁阿寺・仁王門前


鑁阿寺・本堂(国宝)前

 最後に街の中心部を流れる渡良瀬川を渡って、東武伊勢崎線の足利市駅まで歩きました。老朽化した中橋を歩行者専用の橋として補強し保存するために、掛け替え工事をしています。森高千里の歌で有名な渡良瀬橋は川の上流方向にある隣の橋です。


渡良瀬川・中橋の架け替えの様子

(文:小林 道正写真:田邊 博仁)

“大藤”の美しさ、雄大さに感動



 新緑が目に眩しい4月30日、新宿の喧騒を後に、湘南新宿ラインに揺られること約2時間。多くの観光客と一緒に「あしかがフラワーパーク駅」に降り立つと、期待に胸が膨らみました。
 フラワーパークの門をくぐると、 すぐに目に飛び込んできたのは、息をのむほどに美しい大藤の姿。樹齢百六十年を超えるというその巨木は、頭上いっぱいに紫色の花房を広げ、まるで 壮麗な滝が流れ落ちるようでした。1本の木からこれほどの 美しさが生まれるのかと、自然の雄大さに感動しました。
 この奇跡は日本初の女性樹木医、塚本こなみ氏によってなされ、今こうして私たちの目を楽しませてくれているのです。
 藤棚の下を歩けば、 頭上には紫・白など、色とりどりの花房が揺れ、甘い香りに包まれます。藤の花以外にも色鮮やかなツツジが波のように咲き誇っていました。
 昼食後、歴史的な薫り漂う「足利学校」へと向かいました。いくつかの資料が展示され、日本の最初の学校がここに築かれたことを物語っています。特に心に残ったのは、当時の学生たちが真剣に学んでいた姿を想像した時でした。
 最後、私たちは国宝である「鑁阿寺」に向かいました。ここも歴史的な重みのある建築美で、足利の地の歴史の深さを強く感じました。


大藤棚


つつじと藤棚

(文と写真:太田 義博)
2025.04.30 10:53 | 固定リンク | フットパス