•  フットパス活動の記録

フットパス専門家講座 スミレ博士による新百合ケ丘の春
2021.04.11
フットパス専門家講座 スミレ博士による新百合ケ丘の春
[講師:植物研究家 山田 隆彦]

開発前も今も楽しませてくれる 新百合ヶ丘周辺の植物
4月11日(日)天気:晴 参加者:12名


平成元年7月にこの地に越してきて、もう33年 にもなる。1ヵ所にこんなに長く住んだのは初め てで、最短は南浦和の7カ月、最長記録は行徳の
13年間であった。その前は阪神間、下関、小倉、 奈良、京都、甲子園と西日本が中心で、新百合ヶ 丘に住むことになるなど夢にも思っていなかった。 世の中がバブル景気の頃、広い間取りのマンショ ンを探していたのだが、今と違いすんなり買える ところは、びっくりするような高額。なんとか手 が届くところは抽選があり、総て落選。困ってい たところ、たまたま勤務先の同僚から教えてもら い一緒に申し込んだのが今のマンションである。 抽選倍率99倍に当選しこの地に住むことになった。 そのころ、尻手黒川線はマンションの前から世田 谷通りまでは開通しておらず、駅からのメイン道 路も車はほとんど走っていなかった。駅の周りに はスーパーもなく、買い物は周辺の町田や稲城に 行かなければならなかった。

駅からわが家まではほとんど空き地で、そこは 長く種々の草花が生い茂るお花畑となり、植物愛 好家が遠くから訪ねてきていた。私にとって、は じめて見るヨーロッパ原産のセイヨウヒキヨモギ が群生していた。この植物には腺毛が全体に生え、 触るとベトつくのを確認して喜んだり、マンショ ンの周りの草地には日本ではじめて見つかった帰 化植物(外国から入って定着した植物)があった
り、話題にはことかかなかった。その植物の名は コメツブヤエムグラといい、アカネ科で1992年に 日本新産の帰化植物として新百合ヶ丘の標本をも とに発表されている。先日、残っていないか探し てみたら、道路の割れ目などにはなく、主がいな くなり、放置されたフラワーボツクスに群がって 小さな花をつけていた。この先、消えてしまうの も時間の問題だ。


セイヨウヒキヨモギ


コメツブヤエムグラ

新百合ヶ丘周辺で、私の好きな観察地は、麻生 スポーツセンター横にある山口白山公園で、多摩 丘陵を中心に分布するタマノカンアオイが群生し ている。4月中旬に花が盛りとなり、葉の下で隠 れて咲いている。タマノカンアオイの花粉媒介は キノコバエやダンゴムシなどによるが、それを確 かめたく長く座って観察するのだが、なかなか出 合わない。夕方に集まってくるのだと聞いた。確 かに、高尾山ではキノコバエの媒介するコチャル メルソウにキノコバエが寄ってきていたのは、午 後4時ごろであった。ただ、この時間は蚊の襲来 があり、まだ観察する勇気が起きない。


タマノカンアオイ

ここには、ムラサキシキブほかヤブムラサキが 多く生えている。このヤブムラサキは金鉱脈探索 植物として利用されている。植物による鉱脈探し は、今から百年ほど前にイギリスの植物学者のラ ングイィッツが、植物中の金の含有量を測ること で金鉱脈を探せると指摘したことが始まりである。 金の鉱床が確認されている青森県の恐山ではナナ カマド、チシマザサが、鹿児島県菱刈鉱山では ヤブムラサキ、イヌビワ、ウラジロにおいて金の 含有量が高いことがわかった。鹿児島県、島根県 では、特にヤブムラサキが金を多量に含み、金鉱 脈に対する有望な探索植物であることがわかって いるそうだ。土壌を分析するより、植物を分析し たほうがより広い範囲の地下の様子がわかるそう だ。 ヤブムラサキに蓄積された金の含有量は、 金鉱脈から500m~1km以上離れたところでも比 較的高い数値を示すという。ヤブムラサキのよう な金を集積する植物には, 5/100000000(一億分の 五)ほどの金が含まれているそうだ。


ヤブムラサキ
わがマンションの南側に、小高い茶臼山がある。 先日の散策時に、ご案内した所だが、ヤマテリハ ノイバラの白い花、シラカシ、アラカシ、ウラジ ロガシ、アワブキ、タブノキなど、種々の樹木が 生えている。居間から、四季折々の樹々のいろど りを楽しめる。春の新緑、ヤマザクラの花、秋の 紅葉、冬の雪景色、緑いっぱいの眺めに満足して いる。新百合ヶ丘はなかなかよいところである。


ベランダから茶臼山の眺め
( 文と写真:山田 隆彦 )


都会的立体空間と里山をつなぐ みどりの魅力

小田急線「新百合ヶ丘」駅南口。眼前には広い遊歩 道が緑を従えて、近代的なビルの群を貫いています。 中央に佇むのはこの地域のシンボル、ユリの花を掲げ るブロンズの彫刻です。


駅南口のシンボルの彫刻

この日はエリア内にお住まいの“スミレ博士”こと山 田隆彦先生に、緑豊かな地元をご案内いただくフット パスです。さっそく中央のペデストリアンデッキを右 にとると、遊歩道には大小の灌木が植え込まれた水路 状の緑地が。行き交う人たちと腰を下ろして寛ぐ人た ち、それぞれが濃くなり始めた緑に溶け込んでいます。

山田先生、立ち止まってさっそく樹木の解説です。 密になるのを避けながら、取り囲む一行。まだスター トしたばかりなのに、この調子では長い遊歩道を渡り 切るまでにどれくらいの時間がかかるやら。両脇には 商業ビルやホテル、大学などが建ち並び、見下ろせば 尻手黒川線が街路樹の葉陰の下を通ります。


駅前遊歩道の緑スペース(田邊)


遊歩道の樹木も可愛らしい花を付けて

このエリアは山林の割合が60%超という起伏の ある椀状の丘陵地で、新百合ヶ丘駅が開業したの は1974年。地域住民と行政一体の駅周辺開発計画 や小田急電鉄のまちづくり構想も功を奏し、1998 年には都市景観大賞を受賞。今では映画や音楽大 学、川崎市アートセンターなど、駅周辺に芸術文 化関係の施設が集まる「緑あふれる芸術の街」と なっています。

駅南口周辺の都会的な緑の展開を観察した後、 深い木立に囲まれたグラウンドへの斜面を下り、 雑木林のある山口白山公園へ。途中、「新百合ヶ 丘駅周辺景観計画特定地区・都市景観形成地区」 のプレートが。公園の階段を住宅街に向かってさ らに下ると、そこはなんと鎌倉街道。「山口谷戸 の石塔群」も刈り込まれたサツキに囲まれて、道 往く人を見守っているようです。


新百合ヶ丘といえば、アメニティ・タウンとし て緑の生垣や街路樹が美しい山口台の街並みが知 られています。環境保全委員会が組織され、積極 的にまちづくりに取り組んでいる結果なのです。


山口白山公園の雑木林
住宅街を抜けて、市民農園ののどかな光景を眺 めながら歩く麻生川も魅力です。有名な桜並木も 今年は開花が早く、川面には花筏の名残が少々。 それでも、擁壁に群れ咲くヒメツルソバやペラペ ラヨメナの愛らしい小花が印象的でした。


ヒメツルソバ


パラペラヨメナ


アメリカスミレサイシン

橋を渡って、川に添って走る世田谷街道へ。ここか ら柿生方向に歩き、修廣寺へ。15世紀初めに開創され た禅寺で、石段を登った境内の奥の尾根道に雑木林が 広がります。木漏れ日を受けた小径の両側には、可憐 なチゴユリ、キンランも! 多摩地域特有のタマノカ ンアオイの群生には、一同歓喜の声。葉っぱをそっと めくると、根元の土の中から覗くように海老茶色の花 を付けています。ここは地元の有志たちによって保護 管理されているそうで、地域の原風景を残す気概を感 じたことでした。

さて、新百合ヶ丘駅周辺でお昼をということに なり、駅北口近くの「リリーズ バイ プロメティ ー」へ。農家のシェフがつくる野菜中心の農家レ ストランです。昨年のフットパスで訪れた、岡上 で自家栽培するブドウのワインも少々いただきな がらのランチは、午後の英気も養ってくれました。


食後、レストラン前(田邊)

まちづくりが取り組む里山・里地の残す緑と新 しく配置する緑、進化するみどり環境を体感でき たフットパスでした。


修廣寺裏の雑木林


キンラン


チゴユリ


修廣寺からの尾根道(田邊)

(文と写真:横山 禎子)
2021.04.11 21:54 | 固定リンク | フットパス
竹林の整備あってこその タケノコ掘り、今年は?
2021.04.10
竹林の整備あってこその タケノコ掘り、今年は?
4月10日(土) 天気:曇 参加者:?名 コロナ禍とこの時期の天候不順、結果としての竹の生育不調は、毎年のご褒美、タケノコ掘りの楽しみも削いでしまいました。

冬から月に1日続けて来た竹林の整備は、タケノコ掘り本番の4月に備えて拍車がかかります。3月21日(日)の直前整備は雨のため中止。それでも熱心な合田さんから、「近いんだからどうですか?」と声がかかり、26日(木)には二人で竹林の整備をすることに。竹林では雑木を含めて倒木が数本あり、足場も悪い状況。これをノコギリで裁断して広場に集め、4月10日(土)に予定されているタケノコ掘りに備えました。

さて気になるタケノコの出具合は? 今年はど こも不作という評判も気になり、本番の10日を前 に、続いて4月7日(水)には下見を敢行。広場 を挟んで上段の竹林では、それでも2本程を確認 できましたが、数カ所、掘り返された跡があり、 鬼皮が捨てられていました。下段でも10カ所以上 の堀り跡があり、これは会員以外の侵入があった としか思えません。なんとかならないものでしょ うか。
そうこうする内にタケノコ掘り初日。まずまずのお日和に恵まれて、昨年同様、各人コロナ対策をしての有志の集合です。広場では恒例のタケノコ汁の鍋が主役の投入を待っています。今年はやっぱり不作のよう。それでも参加者全員でタケノコ汁に舌鼓を打ち、倒木を集めた焚き火にくべたホイル焼きで、春の香りを味わうことができました。
この後予定されていた17日(土)、25日(日)のタケノコ掘りは中止。雨や、25日には緊急事態宣言の発令もあっての残念な判断でした。

竹林整備の観点からみれば、タケノコの不作は 竹の伐採し過ぎによる生態系の変化だろうか? いや地球環境、温暖化に原因があるのでは? な どと考えながらも、来年に期待したいと思ってい ます。
(井上 メイ子)

2021.04.10 12:50 | 固定リンク | 緑地管理
多摩丘陵フットパスを歩く小山田スピンオフ
2021.04.04
多摩丘陵フットパスを歩く小山田スピンオフ
[講師:みどりのゆび]


古い里山の生活の魅力とは? 今のうちに見ておこう

4月4日(日) 天気:晴 参加者:6名

「小山田緑地のコースよりこっちのほうが断然 いい!」 「小山田の本当のよさがわかる!」とい うのが参加後の皆さんの共通の感想でした。
昔ながらの広々とした里山、屋敷神の赤鳥居の ある大きな農家、小山田のお大尽、森家の長屋門、 それに普通見にはわからない里道から上がった尾 根からの眺望、裏側の雑木林から入る鶴見川源流、 風の丘公園から見渡せる小山田の里、新橋の長屋 門、鶴見川の上流と下流の合わさる山の端橋周辺 のニリンソウ群落。


ニリンソ群落(横山)

今回のコースは、前回歩いた小山田緑地駐車場 から始まる『多摩丘陵散策ガイドマップ1』の中 の 6「小山田」コースが結構長く、最後の部分が 残ってしまいました。そこで、再度、唐木田駅か らスタートしてその部分を歩き、さらに『まちだ フットパスガイドマップ』の 9「図師から小山田 桜台」コースを、小山田バス停から山の端バス停 まで歩き足したものです。
小田急線唐木田駅からスタートして10分、住宅 地を超え尾根環を渡り、小山田緑地からの下り口 を左に見ながら板金工場の向こう側、道路がちょ うど左にカーブしたところを右に入ります。そこ からは昔のままの小山田の里山が広がります。よ く手入れされた農家、畑、屋敷神の組み合わせが 多摩ならではの田園風景を感じさせます。

左手の暗い山の尾根道に入って、右に少し登っ ていくとお地蔵さまがあります。昔はここを左手 に入った畑の中に、雑木林に入るいい赤道があり ました。20年くらい前に5~6人で草刈り機や鎌で この道を再生して、道標まで雑木林の入口と出口 に立てたのですが、赤道の下が掘られてこの道は なくなっていました。この道があれば面白くもな い多摩市側の通りに出なくても山を越えられたし、 快適さが全く違ったのに残念でした。出口の道標 はまだ存在していました。


出口の道標

同じマップで⑪のクヌギの大木のある分岐点か らの景観は、畑に下りる曲がった農道が美しく皆 で写真を撮りました。


分岐点からの里山景観

正山寺の裏手を通り少し行くと、昔の落人部落 のような集落があり、その中で森さんの長屋門が ここの古くからの歴史を物語るようでした。20年 前は灰汁で拭いた素朴な門でしたが、来る度に立 派になっています。

鶴見川源流の泉に行くのに、小山田バス停から かなり往来の激しい舗装道路の脇を行くのですが、 本当は雑木林の中を行くもっといい道があるので す。マップの⑮の里道の入口は一見農家に入って いくように見えるのでついつい迷ってしまいます が、これが公道で、どんどん登っていくと道の両 側の畑傍に春には菜の花、秋には赤い曼殊沙華が 咲いてかなりの登りの疲れを癒してくれます。


里山の畑の景観

畑の頂上から雑木林に入ります。今は町田市が 整備しているらしく快適な山道になっていて、こ こから源流の泉に下りる意味がよくわかります。


鶴見川の源流

今回はお昼も神明神社の下にある「そば処山桜」 が開いていて、本格的な蕎麦と付近で採れるとい う山菜の天ぷらを堪能することができました。美 味しいお店なので電話をして確かめてから行くと いいと思います。

小山田一号遺跡も公園ですがいい道で、風の丘 公園まで登ると小山田の里が一望できるビューポ イントです。この辺からまた古い小山田の生活を 偲ぶ景観を楽しむことができます。ひっそりとま た素晴らしい長屋門があり、新橋のあたりで鶴見 川の上流と下流が合わさるという感じがわかりま す。残念ながら昭和時代を彷彿とさせる大泉寺の バス停はもう取り壊さていました。

まだまだ里山の生活のよさがが残る、一番いい 部分の小山田、お勧めです。見られなくなる前に。


今日ご参加のみなさまと
(文:神谷 由起子 写真:田邊)


本日の歩いた経路

多摩丘陵フットパス 小野路のサクラを見に行こう
2021.03.28
多摩丘陵フットパス 小野路のサクラを見に行こう
[講師:田邊 博仁]

里山に溶け込む サクラの盛りを堪能
3月28日(日) 天気:曇(一時小雨) 参加者:4名

毎年恒例、今年の「小野路の春の里山巡り」は、 サクラ開花が異常に早かったこともあり、予定よ り1週間早めて行われました。あいにくの天気予 報で、参加者は少なめでしたが、昼前後に一時小 雨に降られたものの、小野路のサクラを楽しむに は、そう差し支えなく、予想以上に充実した一日 となりました。


花々に彩られた小野路「春の景観」

別所バス停に集合後、鎌倉街道東側の布田道を 上ると、斜面の畑には薄ピンクのコヒガンザクラ や黄色い菜の花が広がり、早くも春のワクワク感 いっぱい。山道を進む足取りも軽やか、参加者の 会話も弾みます。


斜面の畑に広がるコヒガンザクラ

小野路給水所を経て尾根道に出ると、小野路宿 方面の穏やかな眺望が広がります。


東光寺へ向かう尾根道から

ご本尊様は源範頼の守り本尊という、名刹「東 光寺」に着くと、墓苑全体がソメイヨシノで覆わ れ、思わず感嘆の声が漏れました。


東光寺のサクラ、今まさに満開

いったん別所バス停に戻り、昼食後、鎌倉街道 西側の小野路宿方面へ。ムクロジの大木や恵泉女 学園実習農場等を経て、「一本杉公園」方面へ向 かいました。


しっとりした空気感、春の里山


タチツボスミレ


一本杉公園近く、「桜のトンネル」


その後、里山交流館付近を経て、小野路城趾方面 へ向かいましたが、城趾に到着したところで、


小野路城趾


道祖神

急遽予定変更することに。この日の講師・田邊さ んの発案で、五反田谷戸の樹齢200年のヤマザク ラ、「畦桜」を見に行こう、ということになりま した。咲き具合はどうか、やや心配しながらの五反田谷戸までの道のりでしたが、山の斜面を下りて、目の前が開けた瞬間、ちょうど見頃の「畦桜」の勇壮な姿がありました。口々に「やったー」という声が上がりました。
東京都で唯一、「にほんの里100選」に選ばれている「小野路」。五反田谷戸の「畦桜」は、藤沢周平原作の映画「蝉しぐれ」に映し出されるシーンがあるそうです。


五反田谷戸の「畦桜」


映画「蝉しぐれ」ロケ地にもなった景観


太い幹は樹齢200年の重み

斜面を登ったり、下りたり、畦道を行ったり来 たり、各自が写真撮影に夢中になっていました。 五反田谷戸の美しい景観と「畦桜」の勇壮な姿、
1日の終わりにあまりの充実感、心が満たされて いくのが実感できました。全行程を終えて、鶴川 駅行バス停まで最後の車道歩きも苦にならず、満 足感いっぱいの1日を終えることができました。
(文と写真:宇佐美 均)

小野路のヤブザクラ

毎春、小野路のサクラ・ウォークをご案内して いますが、今年は、桜の開花時期が早まり、お見 せしたかったヤブザクラは,見ごろを過ぎ,散り始 めていました。逆に、なかなか満開の時に出合え ない五反田谷戸の老桜、ヤマザクラの「畔桜」は, 満開で、健在ぶりが確認できました。

ヤブザクラは桜の仲間で最も花が小さいマメザ クラとエドヒガンの推定自然雑種です。多摩丘陵 地域に限られ、小野路では、別所と小野路城址で も、見ることができます。低木で下向きに咲く可 愛らしい桜の花です。


ヤブザクラは子房の部分がぷっくりとふくらんでいる


五反田の丘陵地のヤブザクラ


小野路城址のヤブザクラ

(文と写真:田邊 博仁)
まちだフットパスを歩く 長津田からすずかけ台
2021.03.14
まちだフットパスを歩く 長津田からすずかけ台
[講師:みどりのゆび]

横浜市の里山と町田市の住宅街の
景観コントラストを楽しむ!
3月14日(日) 天気:晴 参加者:6名

『まちだフットパス ガイドマップ』の改定に伴 い、「6 長津田からすずかけ台」の内容をチェッ クしながらの楽しいフットパスでした。
東急こどもの国線長津田駅改札口よりスタート。「なすな原遺跡」の畑地を巡り、東急田園都市線と横浜線の線路下をくぐり、坂を上り八坂神社へ。ここは、大正10年の陸軍大演習で当時の皇太子殿下(昭和天皇)が演習をご覧になった場所で、記念塔やお手植えの松跡があります。眼下の成瀬方面方面から町田市街の素晴らしい眺望が見どころ。


八坂神社からの町田・成瀬方面の眺望
次に、長津田小学校の裏手の道に入り、新しい「長津田宿市民の森」の尾根道を進む。ここは鎌倉古道であり、当時の面影のある道です。


長津田宿市民の森の尾根道(鎌倉古道)を歩く

次に、森村学園の前の道を通り、旧大山街道の 道の信号を渡り、住宅地の路地を進み、趣のある 脇参道から王子神社の境内に入ります。
鳥居前のモミの木は横浜市の古木名木に指定さ
れている御神木です。


王子神社鳥居前の御神木(横浜市古木名木)

さらに進んで、国道246号の歩道を渡り福泉寺 に入ります。ぽっくり大師のお寺として親しまれ ています。ぼけ封じ観音やぽっくり大師や握手薬 師尊が建立され、境内で多くのご利益を頂けます。 本堂脇の階段を下り、真暗闇を進む戒壇巡りをみ なさまと体験しました。「目の見える有り難さ」 を実感できました。ご接待どころでお茶と漬物等 を頂きながら、お楽しみの昼食をとりました。


ぽっくり大師のお寺、福泉寺

裏の墓地に沿う道を上がっていくと尾根に出ま す。ここからの眺望も素晴らしく、長津田駅前や 遠く東京スカイツリーまでも見られました。
しばらく尾根道を進み、雑木林を抜け出て資材 置き場の先の左の小道に入ります。ちょっと見過 ごしやすいので注意が必要です。雑木林を進むと 天王社に出ます。


尾根道にある天王社

次に、天王社の参道の階段は下りずに、元の尾 根道をしばらく進みます。三差路に出たら左折し 下ると道の右に二十三夜塔があります。この下の 道を右折し進むと林地蔵尊が右の角にあります。 この辺りが伯楽谷戸です。


伯楽谷戸付近の二十三夜塔

この先がはっきりしないので、地元の人にお聞 きしました。
地蔵尊を右手に見て進み、フィールドアスレチ ックの臨時駐車場沿いを左の小道に入り、小川を 渡ります。左の雑木林の小道を上っていくと伯楽 谷戸の開けた畑地に出ました。


伯楽谷戸の畑地

畑地を過ぎ栗林を抜け、再び雑木林の尾根道を 進み、右手の物流センターに沿った道を進むと国 道246号に出ます。かってはマクドナルドがあっ たが、今は、ガソリンスタンドに変わっています。
ここから国道246号の歩道橋を渡り、旧大山街 道の馬の背の道へ入ります。坂を上り切ると町田 市街の眺望が開け、遠く丹沢の山並も見えます。 さらに進み、本日のゴール「すずかけ台駅」に着 きました。


すずかけ台の馬の背から見る成瀬・町田市街地


本日の歩いた経路
(文と写真:田邊 博仁)

2021.03.14 19:36 | 固定リンク | フットパス